震災切手の解説

各収蔵品の解説をご紹介します。

関東大震災後に発行された 震災切手

震災切手のイメージ

 大正12年9月1日に発生した関東大震災後、何よりも製造が急がれたのは、お札ではなく切手でした。逓信省の倉庫が全焼し、全国に補充するための切手がすべて焼失してしまったためです。電話設備も壊滅し、通信手段が限られていた当時、郵便は最も重要な通信手段でした。
 印刷局の切手製造工場も壊滅したため、切手は民間会社が製造することとなりました。当時は、目打ち(切り取り穴)を開ける穿孔(せんこう)機も、裏のりを塗るのり引き機も印刷局以外にはなかったため、これらが省略されています。目打ちの代わりに切り取り用の点線が印刷されました。

発行 大正12(1923)年10月25日
技法 オフセット印刷
サイズ H25×W21mm

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