日清戦争勝利記念切手

更新日:2024年1月22日

各収蔵品の解説をご紹介します。

異例づくめの特別な切手 日清戦争勝利記念切手

収蔵品画像
有栖川宮熾仁親王


収蔵品画像
北白川宮能久親王


本資料は日本で2番目の記念切手で、日清戦争(1894年-1895年)の勝利を記念し、明治29(1896)年に発行されたものです。
日本切手史上初めて肖像が採用された切手で、戦争で活躍した後に病死した有栖川宮熾仁(ありすがわのみやたるひと)親王と北白川宮能久(きたしらかわのみやよしひさ)親王が描かれています。戦勝の記念だけでなく、皇族の顕彰と追悼の意味も含んだ特別な切手となっています。従来にない皇族の肖像切手であったことから、郵便局では、消印が顔にかからないよう苦心して押印したという逸話もあります。
製造面においても特別で、凸版印刷が全盛であった当時に初めて彫刻凹版を採用し、用紙も普通の切手には使われない外国製の紙が使われました。
一般に、記念切手は発売期間や部数を限定するものですが、この切手は、人気のあまり発行後8か月以上も製造が続けられたということです。

発行年明治29(1896)年
サイズH27×W21 mm

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