印刷局草創期のすかしの解説

各収蔵品の解説をご紹介します。

印刷局草創期のすかし

印刷局草創期のすかしのイメージ

 本資料は、明治20年代に印刷局で製作したすかし入りの用紙です。
 すかしは、紙をすく段階で紙の厚さを部分的に調整して図柄を表現する高度な製紙技術で、お札用紙にも必ず入っている偽造防止技術の一つです。
 印刷局は創業当初から、お札の印刷だけでなく、お札用紙もつくっており、越前和紙の伝統技法を礎にすかしの研究を進めてきました。その技術練磨と研究のために、花鳥や山水などを題材とした美術的なすかしを盛んに製作していたのです。
 本資料は、創業期に在籍した越前出身の紙すき職人による試作品で、『国華余芳』写真帖 に収録された「仁和寺(にんなじ)」の写真を元に、1枚の紙の厚薄のみでその風景を明瞭に表現したものです。印刷局で140年続く伝統のすかしのなかでも、最初期の技術を示す希少な資料です。

製作 明治20年代
サイズ H313×W426mm

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