特別展示

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平成27年度特別展
すかし~偽造を防ぐ伝統の技

展示概要

 お札に必ず入っている「すかし」。
 光にかざすと顔が現れ、お札が本物であることを証明する製紙技術です。厚い紙と薄い紙を光にかざすと、厚い紙の方が暗く(黒く)見えますが、すかしの原理もこれと一緒です。わずかな紙厚の差のみで図柄を細部まで鮮明に表現するすかしは、一種の芸術作品ともいえるでしょう。日本のお札のすかしの精緻さは、世界的にも高い評価を得ています。
 印刷局は、明治時代からお札をつくり続けていますが、創業当初から、印刷だけでなく製紙事業にも注力してきました。現在の東京都北区王子に製紙工場を建設したのは、今からちょうど140年前のことです。以来、越前和紙の伝統技術を礎に、高品質なすかし入りのお札用紙を完成すべく、研究開発を続けてきました。
 本展は、主に明治・大正期におけるお札用紙の開発・変遷をたどり、印刷局の製紙事業がどのように展開されていたかをご紹介するものです。製紙工場の沿革にまつわる資料のほか、普段は見ることができない歴代のお札のすかし、また、お札と同じ技術を使って花鳥や山水を美しく表現した観賞用のすかしなど、初公開を含む明治期の資料を中心に展示します。すかしのほかにも印刷局が製紙事業の一環として取り組み、製造販売していた装飾壁紙「金唐革紙(きんからかわし)」など珍しい特殊紙も併せて取り上げます。印刷局ならではの繊細な職人技をぜひご覧ください。



チラシPDF


開催日 平成27年12月15日(火)~平成28年3月5日(土)           

※臨時の設備点検により3月6日(日)が臨時休館となりますので、3月5日(土)までの開催に変更いたしました。誠に申し訳ございませんが、ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

開催時間 9時30分~17時
休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)、12月28日(月)~1月4日(月)、臨時休館日1月17日(日)、3月6日(日)
開催場所 お札と切手の博物館 2階展示室
入場料 無料

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