貯金専用の台紙付き切手 「郵便切手貯金台紙」

更新日:2024年1月22日

各収蔵品の解説をご紹介します。

貯金専用の台紙付き切手 「郵便切手貯金台紙」

郵便切手貯金台紙


郵便切手貯金台紙2
【上】表面 【下】裏面


本資料は、第二次世界大戦中に発行された貯金専用の切手です。貯金の「通帳」も兼ねた台紙状になっていて、特に子供向けに発行されました。

切手貯金の制度は、子供のわずかなおこづかいでも貯蓄の対象にしようと、明治33(1900)年に始まりました。貯金用の台紙は当初から発行されていましたが、本資料は、従来にない台紙専用の10銭切手(子供にもなじみ深い二宮金次郎)があらかじめ印刷されたものです。標語が印刷された枠内に10銭切手を4枚貼ると、合計で50銭の貯金として取り扱われました。

国家総動員法が定められた当時は、戦費をまかなうため大規模な貯蓄奨励運動が展開されていました。また貯金法が改正され、明治期には10銭以上からできた預け入れが50銭以上からしかできなくなったため、本資料が生まれたのです。しかし、用紙不足と事務の簡略化のため、この台紙はすぐに廃止されました。

発行昭和16(1941)年
サイズH127×W60mm

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