解説

各収蔵品の解説をご紹介します。

子供たちからも戦費を集めた 郵便切手貯金台紙

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表紙

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中面(20銭を貯めたもの)

 本資料は切手ではなく、切手を使って貯金するための「通帳」です。
 明治27(1894)~28年の日清戦争後には、その後の戦争を見据えた軍備拡張や殖産興業のための貯蓄奨励運動が強化されていました。
 ところが、当時の貯金制度では、10銭以上でないと預け入れができませんでした。そこで、子供のわずかなおこづかいでも貯蓄の対象にしようと、明治33年、「切手貯金」の制度が登場したのです。1銭や2銭の小額切手を専用の台紙に貼ってゆき、10銭に達すれば貯金として扱われました。
 台紙は、貯金奨励のために小学校などに寄贈され、制度の普及とともに、子供の郵便貯金預け入れ人数は飛躍的に伸びたということです。

発行 明治34(1901)年
サイズ H153×W106mm

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