最初のオフセット切手 皇太子帰朝記念切手の解説

各収蔵品の解説をご紹介します。

最初のオフセット切手 皇太子帰朝記念切手

最初のオフセット切手 皇太子帰朝記念切手

 大正10(1921)年、皇太子(後の昭和天皇)が初めてヨーロッパを外遊した際、その帰朝を記念した切手(1銭5厘、3銭、4銭、10銭の4券種)です。
 当時の切手は、印刷から地方郵便局への発送まで、4か月ほどかかっていましたが、この切手の発行は、帰朝の2か月前に急きょ決まり、これを何とか間に合わせるために初めてオフセット印刷が採用されました。オフセット印刷は、製造期間は短く済むものの、偽造抵抗力が弱いため従来は使われることがなかったものです。
 しかし、結果的には地方発送が間に合わず、国家的行事の記念切手でありながら、主要郵便局でしか販売されませんでした。

発行年 大正10(1921)年
技 法 オフセット印刷
サイズ H27×W30 mm

収蔵品ギャラリー一覧ページへ