各収蔵品の解説をご紹介します。
明治の姿を今に伝える『国華余芳』写真帖(こっかよほう しゃしんちょう)
『国華余芳』写真帖は、明治12(1879)年に印刷局職員が東海・近畿地方の古美術品調査を行った際、道中で撮影した名勝の写真をアルバム仕立てにしたものです。歴史ある神社仏閣や自然の風物を手軽に見ることのできる写真集として、文化啓蒙的役目を果たしました。
全5冊に120枚の写真が収められていますが、当時、全国的に広まっていた廃仏毀釈運動で荒廃した寺社の様子などが確認でき、今では歴史の一場面を記録した好資料となっています。
なお、このときの調査からは多色石版印刷物『国華余芳』 も製造されました。
発行 | 明治13(1880)年 |
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技法 | 湿版写真を紙台紙に貼り付け、布装丁 |
サイズ | H273(写真部分187)×W370(写真部分235)㎜ |