見どころ解説

更新日:2024年2月8日

特別展示の見どころについて紹介しています。


三代歌川広重画 「東京名勝之内 常盤橋紙幣局新建出来之図」 明治10(1877)年


凹版画による朝陽閣 印刷局研究所調査報告 第4号 明治43(1910)年 より

東京・大手町に建設された印刷工場、朝陽閣。その威容は東京名所を紹介する種々のガイドブックや錦絵に取り上げられています。
ここでは、高名な絵師たちが描いた錦絵のほか、印刷局の工芸官が残した油彩画やお札、官報、絵はがき、写真帖まで、「朝陽閣」が登場する多種多様な資料をご紹介します。色とりどりの風景画のほか、モノクロで表現された趣ある朝陽閣の姿をお楽しみください。
その華やかな外観に注目しがちですが、朝陽閣は印刷局の基幹工場として先進技術をいち早く取り入れたパイオニアであり、明治・大正期のお札や切手を次々と生み出した重要な印刷工場でした。名実ともに評判を呼んだ工場であったからこそ、多くの資料に描かれていることが分かります。

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凹版印刷室の作業風景

ここでは、約250分の1のサイズで朝陽閣を精巧に再現したジオラマと、当時撮影された写真資料から、敷地内でどのような作業が行われていたかをご紹介します。
また、その作業内容ゆえ、工員たちが遵守しなければならなかった厳しい規則についても併せてご覧いただきます。
よりよい製品、技術を生み出すために規律を保持し、緊張感をもって作業に取り組んだ先人たちの姿にご注目ください。


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被災した朝陽閣 

朝陽閣は、大正12(1923)年、関東大震災とその後の火災によって崩壊し、その姿は永遠に失われてしまいました。
ここでは、工場とともに被災した製品や、最後の朝陽閣の姿が描かれた絵画資料をご紹介します。


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現存する鳳凰像

印刷局は、震災により機械等の設備を失いましたが、朝陽閣で築いた矜持(きょうじ)や信頼、技術力は失うことなく現在に受け継いでいます。そのシンボルともいえるのが、朝陽閣の建物に据え付けられていた鳳凰の石像。奇跡的に現存し、歴史を体現しています。
会場では、約2.4メートル(原寸大)の迫力ある鳳凰像の特製パネルを設置しています。フォトスポットとなっていますので、ご来館の記念にぜひ撮影してみてはいかがでしょうか。


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