鳳凰像
キヨッソーネ
すかしは「すき入れ」ともいい、紙を光にすかすと現れる図や文字を指します。お札に採用される重要な偽造防止技術のひとつで、光にすかして見ることで真贋(しんがん)が分かります。
すかしは、紙をすく段階で紙の厚さを部分的に調整し、図柄を表現する高度な製紙技術です。周囲より薄い部分は白く(白すかし)、逆に厚い部分は黒く見えます(黒すかし)。お札では、この2種類のすかしを組み合わせた精巧な「白黒すかし」を採用して、偽造を防いでいます。
明治12(1879)年、越前和紙の伝統技法を元に、印刷局が開発したすかしの技法は、改良を重ね、145年を経た現在も有効な偽造防止技術となっています。そして、その技術力の高さは世界的にも認められています。
なお、お札に使われる白黒すかしは、明治20年以降、現在まで印刷局外での製造は禁止されており、門外不出の技術となっています。
現在使っているお札には、すかし用に印刷のない部分があり、その位置に肖像のすかしが収まっています。しかし、このスタイルが確立するまでには、紆余曲折がありました。
※お札の上でカーソル()を動かすとすかしがご覧いただけます。いろいろなところを探してみましょう。
工芸官と呼ばれる印刷局の専門職員は、お札の原版の彫刻やデザイン等に携わるほか、すかしの作製も行っています。伝統を継承するため、また技術練磨や研究などを目的に、すき入れ作品の数々を作製しています。ここでは、その一部をご紹介します。ぜひ会場で実物のすかし作品をご覧ください。
お手持ちの写真やイラストをお札のすかし風に加工し、印刷することができます。
画像はサーバー等にアップロードされることはありません。
作成した画像の権利は作成者に帰属します。フリーライセンスを除くご自身以外の著作物の利用はご遠慮ください。