見どころ解説(第2回特別展)

更新日:2024年2月14日

特別展示の見どころについて紹介しています。

この展示は終了しました。ご来場ありがとうございました。

1. 工芸官・加藤倉吉とその業績

「創立七拾年記念映画」に収録された倉吉の姿

(左)倉吉が残したスケッチ (右)実際に彫刻した切手

文化人切手(野口英世)
昭和24(1949)年

会場では、まず特別な動画をご覧いただきます。昭和16(1941)年に作成された印刷局創立70年の記念動画には、当時の倉吉の姿が記録されています。
倉吉は、彫刻師の父の指導の下、幼少期から練習を積み、その将来性を期待され印刷局に採用されました。お札の肖像はもちろん、特に切手については、題材にふさわしい新たな表現方法を模索し、実践するなど意欲的に業務を遂行した人物です。
ここでは、大正から昭和初期にかけて、倉吉が彫刻した膨大な量のお札、切手、諸証券類と、風景画の一部をご紹介します。几帳面な倉吉が自らの作業日誌に残したラフなスケッチや作業日程と、実製品とを並べて展示していますので、その驚異的な彫刻のスピードと肖像の完成度を実感していただけるはずです。
印刷局が史上最も厳しい製造体制にあった戦時中、任務を務め上げた倉吉の気概と、精緻な技にご注目ください。

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2 印刷局の肖像画―加藤倉吉とその師弟が描く顔―

印刷局が150年にわたって製造している日本のお札や切手、諸証券類に欠かせないのは、凹版彫刻の技術です。 特に肖像の彫刻技術は、偽造を防ぐ重要な技術であることから、民間には伝わることなく、印刷局でのみ受け継がれてきた独自の技です。工芸官が各々の美意識や解釈によって描き、彫り上げる「顔」は、独自の芸術作品であり、その芸術性の高さによって、偽造防止効果をより高めています。
ここでは、歴代の工芸官が彫刻したお札の肖像や肖像画をご紹介します。お札の顔、政治家、文化人、女性…。加藤倉吉と、その先輩、後輩の作品とを見比べて、その表現の違いをお確かめください。

倉吉の先輩・森本茂雄が描いたコンテ画

昭和2(1927)年
日本銀行兌換券 丁5円(左、菅原道真)の
肖像彫刻前に描いた原図(デッサン)。

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倉吉が描いたコンテ画
昭和2年か
日本銀行兌換券 丙10円(左、和気清麻呂)の原図

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3 作家・加藤倉吉の描く風景画

印刷局を退職後、一彫刻家として活動を始めた倉吉は、自らの作品の制作のほか、法人からの株券や手形、個人からの肖像版画の制作等の依頼に応じました。また、それまでの切手の原版彫刻の腕を買われて、切手収集家向けの製品も受注しています。
ここでは、肖像画のほか、倉吉オリジナルのユニークな風景画をご紹介します。また、切手収集家向けに発行された豪華版封筒「印刷局製初日カバー」の一部を特別に展示します。ここでしか見ることのできない貴重な作品の数々をぜひ実際にご覧ください。

「三峰山」
昭和52(1977)年

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「深大寺」
昭和47(1972)年

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「東海道新幹線開通記念」初日カバー
昭和39(1964)年

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