切手の豆知識
更新日:2024年2月2日
切手の豆知識をご紹介しています。
切手の誕生
切手はイギリスで初めて発行されました。
当時イギリスの郵便は、届け先の地域によって郵便料金がまちまちで高かったため、一般の人はなかなか利用できませんでした。
そこでローランド・ヒル(1795年~1879年)という人が、均一で安価な料金を前払いし、支払った証拠として郵便物に貼り付けるものを提案したことで、1840年に切手が誕生しました。これが世界初の切手、「ペニー・ブラック」(ビクトリア女王の肖像が描かれた1ペニー切手)です。
切手には、万国郵便連合の規則によって、ローマ字で発行国の名前を表記することが決められています。
しかしイギリスの場合、世界で最初に切手を発行したことから国名を表記せず、エリザベス女王のシルエットマークが印刷されているのみです。
日本においては、前島密によって近代的な郵便制度が発足しました。前島は「日本郵便の父」と呼ばれています
日本で最初の切手は、竜が2匹描かれた「竜文切手」で、明治4(1871)年に発行されました。
最大・最高額の日本切手
現在発行されているもので額面金額が一番高い切手は、500円切手です。また一番低い切手は、1円切手です。 様々な重さや配達区域がある郵便料金に対応するため、様々な額面の切手が発行されています。
一方、これまで発行された日本切手の中で一番大きな切手は、昭和23(1948)年に発行された記念切手「見返り美人」と、翌24年に発行された記念切手「月に雁」で、大きさは67×30ミリメートルです。また一番小さな切手は、日本で最初の「竜文切手」と続く「竜銭切手」で、大きさは20×20ミリメートルです。
普通切手 500円 奥入瀬渓流 平成27(2015)年
普通切手 1円 「前島密」 平成27年
切手の図柄
日本郵便株式会社の切手デザイナーが作成しています。
十分に考証された複数の候補の中から、日本郵便株式会社の社長が決定します。
切手の種類
日本の切手には、通常の郵便物に使用する普通切手に加えて、記念行事などに合わせて発行される特殊切手があります。
また、各地の景勝地や名産品などを題材にしたふるさと切手が発行されています。
普通切手 84円 ウメ 令和元年(2019)年
特殊切手 切手趣味週間 82円 平成30(2018)年
ふるさと切手 地方自治法施行60周年 記念シリーズ 埼玉県 82円 平成26年
寄付金付お年玉付年賀切手 62+3円 平成30年
切手のギザギザ
切手のシートには、目打ちと呼ばれる穴があいています。切手はこの目打ちで切り取って使うので、切手はギザギザの形をしています。目打ちは、日本で最初の切手「竜文切手」には入っていませんでした。しかし、1枚1枚そろった形で使いやすくするため、明治5(1872)年から目打ちが付いた切手が発行されるようになりました。
一方で、関東大震災や第2次世界大戦中の緊急時には、目打ちのない切手が発行されたこともあります。また、最近では目打ちのないシール式切手も発行されています。この場合、切り込みから切手を簡単にはがすことができるので、目打ちがありません。