近代証券印刷を支えた チャップマン彩紋彫刻機

更新日:2024年1月19日

各収蔵品の解説をご紹介します。

近代証券印刷を支えた チャップマン彩紋彫刻機

チャップマン彩紋彫刻機の画像

お札のデザインに使われる独特の幾何学模様を「彩紋(さいもん)」といいます。偽造防止と装飾という2つの機能を併せ持っており、近代紙幣に欠かせないデザイン要素です。お札の他にも、債券や株券など、証券印刷物に使われます。
彩紋彫刻機は、歯車を組み合わせて複雑な幾何学模様を描き出す仕組みになっており、デジタル技術がなかった時代に活躍した、高価な精密機械です。チャップマン社は19世紀末から20世紀初頭に業界スタンダードとなる高性能機を製造したアメリカのメーカーで、本機は大正14(1925)年に印刷局に導入され、昭和37(1962)年まで主要機として使われました。特殊な機械であり、世界に数台しか現存が確認されていません。


製作者W. H. チャップマン社(アメリカ)
製作年1925年頃
サイズH1400×W1300xD975mm

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