各収蔵品の解説をご紹介します。
アメリカ独立戦争時のお札 大陸紙幣

西洋では、当初、民間銀行がお札を発行していましたが、アメリカ大陸では、1690年から植民地政府がお札を発行するようになり、アメリカ独立戦争(1775年~1783年)が始まると、13植民地が結集した大陸会議が「大陸紙幣」を発行します。
大陸紙幣は、名刺ほどの大きさで、ぼろ布を原料に雲母などをすき込んだ紙に、凸版印刷が施されています。本資料は、表面が黒と赤の2色刷りで、一本の木の絵柄の周囲に「4年間、嵐に耐えた」と独立戦争への言及があります。裏面の葉の模様は、ベンジャミン・フランクリンが発明した偽造防止法で、自然の葉脈の複雑さを利用したものです。
大陸紙幣は、独立戦争時の事実上唯一の通貨になりましたが、多発され、戦争が終わるころには紙切れ同然となりました。
発行 | 1779年 |
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製造地 | アメリカ |
技法 | 凸版印刷(活版印刷) |
サイズ | H70×W192 mm |